第1回は、母馬の年齢について分析したいと思います。
昔から、高齢馬の母産駒は走らないなど言われていますが、データ上はどうなのか分析してみました。
対象は、過去3年のGⅠ3着以内馬と重賞勝馬全161頭です。
※葵ステークスは過去2年
母馬年齢 | 年齢 | 割合(重複あり) | 割合(重複なし) | 全馬 | 差引 | 同一馬 | 代表産駒 |
6歳以下 | 5.6% | 8.7% | 9頭 | 7頭 | 2頭 | タワーオブロンドン、アエロリット | |
7歳 | 10.6% | 16.5% | 17頭 | 7頭 | 10頭 | ラッキーライラック、リスグラシュー | |
8歳 | 20.5% | 20.4% | 33頭 | 21頭 | 12頭 | レイデオロ、ダノンファンタジー | |
9歳 | 19.3% | 18.4% | 31頭 | 19頭 | 12頭 | アドマイヤマーズ、ワグネリアン | |
10歳 | 8.1% | 9.7% | 13頭 | 10頭 | 3頭 | ダノンプレミアム、ラヴズオンリーユー | |
11歳 | 3.7% | 5.8% | 6頭 | 6頭 | 0頭 | ジューヌエコール、ウィクトーリア | |
12歳 | 7.5% | 6.8% | 12頭 | 7頭 | 5頭 | アーモンドアイ、エポカドーロ | |
13歳 | 8.7% | 6.8% | 14頭 | 7頭 | 7頭 | クロノジェネシス、ダノンキングリー | |
14歳 | 5.0% | 3.9% | 8頭 | 4頭 | 4頭 | サートゥルナーリア、レーヌミノル | |
15歳以上 | 11.2% | 14.6% | 18頭 | 15頭 | 3頭 | カデナ、コントラチェック | |
合計 | 161頭 | 103頭 | 58頭 |
「重複あり・なし」はGⅠ3着以内と重賞勝ちで重複を含むかどうかの違いになります。
結果を見ると、6歳以下、10歳以上の母馬で成績が10%以下と低い一方、8歳が20.5%、20.4%、9歳が19.3%、18.4%と成績が良く、合計するとそれぞれ、40.9%、38.8%と8歳・9歳で全体の約40%を占めています。
6歳・7歳は年齢的にも初仔の可能性が高く、特に6歳以下の割合が、5.6%と低いのは初仔の影響と考えられます。
このあたりは第2回の記事で検証したいと思います。
母高齢、特に15歳以上は全体で11.2%、14.6%と10歳以上の2世代分合計とほぼ同じ数値で、母高齢は不利であることがわかります。
また、同一馬も18頭中3頭と、複数重賞勝ちや、GⅠで何度も勝ち負けする馬はかなり少ないです。ただ、高齢でも活躍する馬を輩出している母馬はいるので、そこらへんもいつか分析してみたいと思います。
母年齢と産駒の成績は、産駒が何番仔かにも大きく関係すると考えられます。この点の相関関係については、第3回のブログ記事で触れたいと思います。
今回の結果から、母年齢8歳・9歳の産駒については評価を上げて良いと思います。
第1回はこれで終わります。もう少しいろんなことを書きたかったのですが、今回はこのへんで。
次回は、産駒数との関係について分析したいと思います。