前回の投稿からだいぶ時間が空いてしまいました。
今回はハーツクライ産駒について分析したいと思います。
ハーツクライ産駒の分析は自分なりの考えがあるのでそれを今回お話したいと思います。
2019−2020はハーツクライ産駒が好調
ご存知のように、今期はハーツクライ産駒の当たり年で、牡馬では、サリオス、ワーケア、マイラプソディはハーツクライ三銃士と呼ばれ、オープンで活躍しています。
また、牝馬でもクラヴァシュドールが阪神JFや重賞で好走し、ウーマンズハートが新潟2歳ステークスを勝つなど、牡馬・牝馬とも活躍馬を排出しています。
それでは、ハーツクライ産駒の活躍馬の特徴とはどういったものか分析します。
①母馬はノーザンダンサーの濃いクロス持ち
母馬はノーザンダンサーのクロスが必須と言ってもよく、クロスも5×5では薄く、好走馬は母が4×5以上の濃いクロスを持ちパワーを補強しています。
ハーツクライ産駒はトニービン由来の緩さがあり、
マイラプソディはノーザンダンサーのクロスを持ちませんが、その分後述の他の血で補強しています。それでも、稍重の共同通信杯で惨敗したあたり、やはりパワー不足が否めいといったところでしょうか。
②好相性の血統【共通】
共通の好相性の配合としては、ミスタープロスペクター、ダンチヒ、アリダー、スペシャル、リファール、シアトルスルー、ヘイロー、ニジンスキーが挙げられます。ミスタープロスペクターは早熟性を、ダンチヒ・アリダー・スペシャルはパワーを、リファール・シアトルスルーは素軽さを、ヘイローは機動力を補強してくれます。
そして、最近の1番の好相性の血と言っていいのがニジンスキーです。
この血は、今期活躍した上述の馬の内、ウーマンズハート以外の馬(もっとも、ウーマンズハートも、ニジンスキー≒ストームバードを保有しています)が5代血統内に保有しています。ニジンスキーは末脚の持続力を高めてくれ、2歳戦からの早期の活躍を可能にしてくれる最近のニックス配合です。
今期の活躍馬では、ワーケアは母系にニジンスキーのクロスを持ちますし、クラヴァシュドールは、ストームバード≒ニジンスキーのクロスも持つなど、両馬の活躍も頷けます。
ハーツクライとニジンスキーのニックスはまだ巷で叫ばれていないので、来期のPOGでもドラフトの際には役立つのではないでしょうか。
③好相性の血統【牡馬】
牡馬では、ディンヒルの血が好相性です。ディンヒルはハーツクライ産駒の緩さの目立つ後駆のパワーを補強してくれます。
活躍馬は、サリオスやワーケアだけでなく、過去にはグレイル、カテドラルがPOG期間に活躍しています。
④好相性の血統【牝馬】
牝馬では、リヴァーマン、ミルリーフなどネヴァーベンドを持つ血統が好相性です。牡馬も相性は悪くありません。また、サドラーズウェルズも牝馬については好相性です。サドラーズウェルズはスペシャル持ちですが、牡馬では鈍重になりがちで、牝馬では鈍重にならずガチッと固めてくれ役割があります。
ネヴァーベンドは、リスグラシュー、ヌーヴォレコルト、シュンドルボンが、サドラーズウェルズは、リスグラシュー、シュンドルボン、マジックタイムが保有しています。
⑤早期デビューの馬を重視
ハーツクライ産駒は、血統だけでなくデビュー時期も重要になります。ハーツクライというと晩成型のイメージが強いですが、2歳重賞でも活躍馬を多く排出しています。
特に、近年は今期のハーツクライ三銃士だけでなく、クラヴァシュドール、ウーマンズハートの牝馬2頭や、タイムフライヤー、カテドラル、アドマイヤミヤビが2歳戦の早期からデビューし活躍しています。
過去の傾向からは、基本的には、夏までにデビューする馬を狙うというのが1つの目安になると思います(クラヴァシュドールは秋デビューでしたが、ゲート試験は3月に合格しているなど早期から移動している馬でした)。
ただ、ハーツクライ産駒の特徴として、2歳戦で活躍した馬が3歳初戦で惨敗したり、3歳で伸び悩むという馬も多くいます。今年で言えば、マイラプソディがそうですし、過去には、タイムフライヤーやグレイルもそうです。
こういった馬の血統を見ると、好相性の血統はあるもののもうワンパンチ足りないものだったりします。
そこで、最後の要素になります。
⑥ハークライ産駒の配合は足し算
上述した好相性の血統は単体では弱く、足し算的に増えるほどいいものになります。
活躍馬の好相性の血統保有をみてみます。
・サリオス(ディンヒル・ニジンスキー)
・シュヴァルグラン(ミスプロ・ヘイロー・ヘイロー)
・リスグラシュー(リファール・リファール・ミルリーフ・ミルリーフ・サドラーズウェルズ)
・ヌーヴォレコルト(ダンチヒ・リヴァーマン・ミスプロ・サーアイヴァー(≒ヘイロー)・スペシャル)
・ワンアンドオンリー(ヘイロー・ニジンスキー・ダンチヒ・ミスプロ・タッチ(≒スペシャル))
・ワーケア(ディンヒル・ニジンスキー・ニジンスキー・ミスプロ・リファール・アリダー)
最後に
今回はハーツクライ産駒について分析しました。
来期は今期の産駒の活躍で例年以上にハーツクライ産駒の人気が想定されます。
今回の分析をもとに、ハーツクライ産駒の2018年産好配合馬のレビューもしてみたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。