第4回【血統・配合分析】ロードカナロア 産駒①

今回はロードカナロア 産駒について分析したいと思います。

今年の種付料が2000万円と全種牡馬で最高額となったロードカナロア 。勝ち上がり率は昨年はふるいませんでしたが、過去2年は高い一方、2勝目をする馬の割合が低い印象でした。そんな中でもGⅠ馬2頭を輩出し、種付料もうなぎ上りになりました。

では、過去3年の産駒の傾向を、POG期間のオープン勝馬の10頭から分析します。

なお、1度では分析しきれないので、いつか②・③の記事も書こうと思います。

・アーモンドアイ (オークス、桜花賞、シンザン記念)

・サートゥルナーリア(皐月賞、ホープフルステークス)

・ステルヴィオ(スプリングステークス)

・イベリス(アーリントンカップ)

・ファンタジスト (小倉2歳・京王杯)

・ケイデンスコール(新潟2歳ステークス)

・ヴァルディゼール(シンザン記念)

・アンヴァル(福島2歳ステークス)

・ダノンスマッシュ(もみじステークス)

・ルガールカルム(アネモネステークス)

 

母年齢と産駒数との関係

・アーモンドアイ (12歳・7番仔)

・サートゥルナーリア(14歳・9番仔)

・ステルヴィオ(10歳・3番仔)

・イベリス(12歳・4番仔)

・ファンタジスト(8歳・3番仔)

・ケイデンスコール(8歳・2番仔)

・ヴァルディゼール(7歳・初仔)

・アンヴァル(12歳・5番仔)

・ダノンスマッシュ(6歳・2番仔)

・ルガールカルム (13歳・6番仔)

これまでに分析した、好成績な母年齢8歳・9歳又は産駒数2番仔・3番仔に該当する馬は10頭中4頭でした。特徴としては、他の産駒に比べ初仔や母高齢馬も活躍していました。

ただ、これだけでは、GⅠ馬2頭が漏れてしまいますので、他の観点からも分析してみます。

 

母競争成績・産駒実績との関係

・アーモンドアイ (GⅠ2勝・特になし)

・サートゥルナーリア(GⅠ2勝・兄GⅠ馬2頭)

・ステルヴィオ(4勝・特になし)

・イベリス(3勝・姉重賞5勝)

・ファンタジスト (なし・特になし)

・ケイデンスコール(2勝・特になし)

・ヴァルディゼール(3勝・初仔)

・ダノンスマッシュ(1勝・特になし)

・ルゴールガルム(1勝・兄重賞1勝)

母の競争実績・産駒実績で見ると、GⅠや重賞実績がある馬が4頭とここでGⅠ馬2頭が該当しました。

ロードカナロア は、母系の良さを引き出す馬と言われているので、母馬のポテンシャルが高い馬が走る傾向があると考えられます。

また、初仔のヴァルディゼールが走ったり、他の産駒を見ても、初仔だからといって敬遠しなくていいかもしれません。

 

配合・血統 サンデーサイレンス+α

配合としては、まず、母系にサンデーサイレンスを持つ馬が10頭中8頭(イベリス、ダノンスマッシュ以外)と多くの馬がサンデーサイレンスを持っていました。サンデーサイレンスの血があることで、切れ味・スピードが増すなど、ほぼ必須の血と言えます。

ただ、ロードカナロア 産駒は母系にサンデーサイレンスを持っている馬が多いので、サンデーサイレンス+αの血統が重要になります。

一般的に言われているのは、Specialの存在です。Specialを母系に持つ馬は10頭中4頭(アーモンドアイ 、サートゥルナーリア、ルガールカルム )です。ロードカナロア は緩いと言われる産駒が多く、Specialはロードカナロア の母系のStorm Catが持つSecretariatの緩さをガチっと固めて緩さを補強してくれる存在になっています。

もう一つは、Buckpasserです。10頭中5頭(アーモンドアイ 、サートゥルナーリア、ファンタジスト 、ヴァルディゼール、ルガールカルム )がこの血を母系に持っています。BuckpasserはSpecial同様Secretariatの緩さを補強する役割を果たしていると考えられ、相性がいい血統です。

他では、トニービン、Danzig、Robertoも相性がいいと考えられます。

ロードカナロア 産駒 まとめ①

①母馬年齢8歳・9歳、2番仔・3番仔が好成績

②母高齢でも、母の競争実績や繁殖の産駒実績がある馬は良い。

③サンデーサイレンス+Special、Buckpasserが良い。トニービン、Danzig、Robertoも好相性。