第7回 POGでの厩舎選択について

今回は、POGでの厩舎選びについて分析します。

POGに厩舎選びは関係あるのか?

そもそも、POGに厩舎選びってそこまで関係しないのではと思われる方もいるかと思いますが、調べてみると成績の良い厩舎に偏りがあり、厩舎選びは非常に重要であることがわかりました。

過去3年GⅠ3着以内馬及び重賞勝馬162頭について、厩舎別で5頭以上該当厩舎が以下になります。

(美浦)藤沢和雄 17
(栗東)中内田充正 11
(栗東)池江泰寿 9
(栗東)友道康夫 8
(美浦)国枝栄 6
(栗東)角居勝彦 6
(栗東)矢作芳人 6
(栗東)松永幹夫 6
(栗東)音無秀孝 5
合計 74

藤沢、中内田、池江、友道が好成績で、中でも藤沢厩舎、中内田厩舎は10頭以上の実績があるなど抜けていました。

藤沢厩舎、中内田厩舎の馬はPOG期間で活躍しているイメージでしたが、藤沢厩舎は該当馬全体の1割超えと、1厩舎でとんでもない成績をおさめていました。POGでは藤沢厩舎の馬を選ばない手はないと言えます。

池江厩舎、友道厩舎も好成績で、特に友道厩舎は毎年GⅠで好勝負する馬を輩出しています。

これら5頭以上の該当馬がいた厩舎の合計は74頭で、全体の45.6%と半数近くに上りますので、上位厩舎から優先的に選ぶのが有効であることがわかります。

意外に少ない厩舎も…

逆に、預託馬のラインナップに比して意外に少ないと感じる厩舎もあります。

例えば、藤原厩舎、池添学厩舎、木村厩舎などは毎年良血馬が集まりますが、藤原厩舎は4頭、池添厩舎は3頭、木村厩舎は3頭という成績です。

巷では、それぞれの厩舎の課題が指摘されており、それも関係していると考えられます。

藤原厩舎は牝馬の活躍馬が少なく早期の始動も少ない点、池添学厩舎は超良血馬がことごとく走っていない点、木村厩舎は怪我が多い点などです。

ただ、木村厩舎は藤沢調教師が2022年春に定年を迎える関係で、次期美浦のエース厩舎として、来年ノーザンファーム系のクラブの有力馬が数多く木村厩舎に預託されていますので、来年以降成績が大幅に上がることが予想されます。

また、藤原厩舎はレッドベルジュールが6月阪神でデビュー勝ち、デイリー杯2歳ステークスを勝つなど、ノーザンファームの使い出しが早くなっている関係で、傾向が変わる可能性があります。かつては藤沢厩舎も王道の秋の東京デビューが多かったですが、ノーザンファームの使い出しが早くなり、それに伴い成績も良くなりましたので、藤原厩舎も成績がさらに良くなる可能性が高いのではないでしょうか。

厩舎ごとの特徴

特に上位の厩舎を分析するとそれぞれ活躍する馬に特徴がありました。

藤沢厩舎:クラブ馬重視

中内田厩舎:早期デビュー(9月前のデビュー)

池江厩舎:POGで人気をしている馬

友道厩舎:個人馬主馬重視

藤沢厩舎は、活躍馬のほとんどがクラブ馬で、特にキャロットクラブとの相性が良く、複数の馬で該当していました。

中内田厩舎は、活躍馬は9月前の早期デビューがマストで、少なくともドラフト前にゲート合格している馬ということになります。逆に、ドラフト前にゲート合格していない馬はスルーでいいでしょう。

池江厩舎は、POGで厩舎の1・2番人気の馬が確実に走ってきていますので、人気馬ですが、指名する価値があります(今期も1・2番人気のアルジャンナ・ヴェルトライゼンデが重賞は未勝利ですが好走しています)。

 

今回はPOGでの厩舎選びについて分析しました。

早いもので3月になりましたので、そろそろ来期のPOG有力馬のレビューをしたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。